いざ海外出張となると欠かせないのがスーツケース。自分用の着替えや洗面道具はもちろん、大切な仕事の資料や取引先へのお土産なども持っていくのですから、学生気分でバックパックというわけにはいきません。スーツスタイルにフィットする、取り回しのよいキャスター付きのスーツケースが必要です。ここでは、海外出張をスマートに乗り切るためのスーツケースの選び方を紹介しましょう。
スーツケースを選ぶときに一番重要なのはサイズです。荷物をひとまとめにして、旅先での移動を機動的にするのが目的ですから、持ち物がきちんと収まるサイズが必要です。一方、サイズが大きすぎるスーツケースもおすすめできません。サイズが大きくなるほど機動力が落ちますし、スーツケース自体も重くなります。最近は航空会社の預け入れ手荷物の制限が厳しくなっており、サイズや重量が制限を越えると超過料金がかかる場合もあります。ちょうどいい大きさで、なるべく軽いスーツケースを選ぶのがおすすめです。
サイズ選択の目安になるのが出張期間。一般的な荷物量に合わせて、店舗などでおすすめしているのは、以下のようなサイズです。
同じような旅行日程でも、行き先の気候や出張の目的によって荷物の量は変わります。たとえば寒冷地に行く場合はかさばる衣類が増えますし、軽装でよい地域なら荷物は少なくなります。レセプションなどの行事に出席するために、フォーマルなスーツや靴が必要な場合、作業着や機材を持っていかなければならない場合もあります。仕事で必要になる荷物がどれくらいあるかも考慮して、最終的なサイズを決めるとよいでしょう。
サイズが決まれば、あとは好みに合わせて選びましょう。
外側を硬いプラスチックや樹脂などで覆った「ハードケース」は、強度や耐久性、防水性にすぐれ、多少手荒に扱われても中身を守ってくれる安心感があります。さらに、中に金属のフレームが入って鍵をかけるタイプなら、防犯性も高くなります。フレームがなくジッパーで閉じるタイプの場合には、この部分をナイフで切り裂いて簡単に中身を取り出すことができるため、防犯性の面ではフレームタイプに劣ります。
ハードケースのデメリットは、フレームがある分、重くなることです。しかし最近は、ポリカーボネイトなど衝撃に強く、軽量化しやすい素材が使われるようになり、軽さと丈夫さを兼ね備えたハードケースが増えています。
布などやわらかい素材でできた「ソフトケース」は、軽量で比較的安価です。中身の仕切りや外側のポケットに工夫があるものを選べば、荷物を整理して詰め込みやすいのがメリットです。背負ったり、肩にかけることができる3ウェイタイプもあり、機動性にも優れています。その一方、強度や防犯性という点では、ハードケースに軍配が上がります。
意外と見落としがちなのが、キャスターの数。スーツケースのキャスターは2輪のものと4輪のものがあり、それぞれ特徴が違います。人によって好みが分かれる部分ですので、自分に合うのはどちらなのか確認してから購入しましょう。
2輪タイプはスーツケースを傾けて引いたり押したりして使います。車輪の口径が大きめなので、石畳や多少の段差も乗り越えて引っ張れますが、荷物が重いと手に負担がかかります。また、本体に車輪が埋まっている構造のため、衝撃に強く壊れにくいのが特徴です。
4輪タイプは傾けずに押すことができるので、操作性がよく、混雑した場所や駅の改札でも扱いやすいのが特徴です。傾けて2輪のように使うこともできます。本体から車輪が飛び出た構造になっているため、2輪に比べると壊れやすく、デコボコ道や段差も苦手です。電車の中では手で押さえていないと、動き出してしまうので注意が必要です。
効率よくパッキングするには、荷物を収納ケースなどに分類してパッキングするのがコツです。使うシーン別に荷物を分類しておくと、現地で慌てなくてすみます。
洗面用具は、ホテルに着いたら広げてハンガーで吊るせるタイプの収納ポーチにまとめておくと、使いやすく仕舞うのも簡単なのでおすすめです。シワが気にならない衣類はスーツケースのサイズに合わせて折りたたむと場所をとりません。シワになりやすいものは、くるくるとロール状に丸めてからケースに入れるとよいでしょう。100円ショップで売っているメッシュやナイロンの収納ケースを活用すると便利です。
ワイシャツは、エリにベルトを丸めて入れておくと、肩崩れしにくくなります。
東急ハンズなどには、シワをつけずにスーツやワイシャツをスリムに収納できる、コンパクトなガーメントケースが販売されています。着替えのスーツが必要な人は、このようなアイテムを活用するのもおすすめです。
現地ですぐに使うもの、大切な書類や貴重品は、スーツケースに入れずに、必ず手荷物で持っていくようにしましょう。
<著者情報>
経費精算システム「J'sNAVI NEO」編集部
経費精算や出張管理業務の効率化を追求してきた20年の実績を活かし、経理や人事のバックオフィス業務をはじめとするビジネスに役立つ情報を更新しています。
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