機内持ち込みの手荷物には、いくつかの条件や制限があります。ルール違反をしていると、出国審査に引っかかってしまい、持ち込み不可のアイテムを没収されてしまう場合もあります。大切な出張の始まりに、そんなトラブルは避けたいもの。ここでは、機内持ち込み手荷物についての注意点と準備のポイントを紹介します。
機内に持ち込むことができる手荷物は、3辺の合計が115cm以内かつ10kg以内1個と、貴重品を入れたハンドバッグなど1個というのが一般的。小型のスーツケースの場合は、キャスターやハンドルなど突起を含めた全体のサイズでジャッジされるので、事前に確認しておきましょう。
条件内に収まっていても、荷物の形状が機内の収納スペースに適切に収納できない場合には、航空会社や空港係員の判断で持ち込みを断られ、預け入れ手荷物(受託手荷物)になる場合もあります。最悪の場合を考えて、手荷物の中でも「これだけは」というものは、小分けバックに入れてすぐに取り出せるようにしておくと安心です。
また、機内が混雑して座席上の収納棚に自分の手荷物を収められない場合のために、機内持ち込みのバッグは座席下にも収まるサイズのスーツケースや、形状の融通がきく布製バッグにしておくのも手です。
いずれにしても、航空会社や座席のクラスによって持ち込み手荷物の条件は変わりますので、その都度、最新情報を確認するようにしましょう。
ナイフ、はさみ、コルク抜き、編み針、ピンセットなど、刃物類、先端が著しく尖っているもの、そのほか凶器となりうると判断されるものは、機内に持ち込むことができません。持っていく必要がある場合は、事前に預け入れ手荷物の中に入れるようにしましょう。
また、マッチ・ライターは、利用するエアラインや行き先の国によって、1点なら持ち込み可能だったり、預け入れ手荷物でも機内持ち込み手荷物でも禁止だったりと、扱いが異なっています。ライターが必要な人は、こちらも注意しておく必要があります。
機内持ち込み禁止品の持ち込みは、航空法違反です。うっかり持っていた場合でも、保安検査場で見つかると没収になったり、罰金の対象になります。特に帰国時には、その国の法律に則って罰金が課されることもありますので、十分に注意しましょう。
もうひとつ注意が必要なのが、液体類です。
ジェルやクリーム、ムースなども含めた液体類は、それぞれ100ml以下の容器に入れて、容量1L以下のジッパー付きの透明プラスチック袋に入れたものを、1人1袋のみ持ち込むことができます。容器はボトルでもチューブでも構いませんが、残り少なくても容器自体が100ml以上のサイズだとNGなので、小分け容器に移し替えるか、トラベルサイズのものを準備しておきましょう。
フライト中に必要となる医薬品(コンタクトレンズの洗浄液や保存液なども)は、この制限に含まれません。ただし、この場合も大きなボトルで持ち込まず、機内で利用する分量にとどめておくのが安全です。保安検査場で提示するときに、処方箋や診断書を求められることがありますので、すぐ提示できるよう一緒にまとめておきましょう。
意外なところでは、味噌や漬け物、瓶詰め、缶詰、ゼリーなどが、持ち込み制限の液体類に含まれます。機内や現地で食べようと思って持ってきても、検査保安場で没収されてしまいますので、預け入れ手荷物に入れましょう。水などの飲み物は、出国手続き後の搭乗前のクリーンエリアで購入したものであれば、機内に持ち込むことができます。
業務上、ノートパソコンを持っていく人も多いでしょう。コンピューター類は預け入れ手荷物に入れられません。破損を避けるためにも、必ず機内持ち込み手荷物にしましょう。保安検査場ではパソコンをバッグから出して、トレーに乗せてX線検査を受けます。場合によっては電源を入れてみるよう指示されることもあります。
X線検査でデータが破損することはないのですが、電源を入れたり、何か操作を求められたときに、うっかりデータが消失してしまう可能性もあります。万が一に備えて、事前にバックアップを取っておくようにしましょう。社内規定に準ずる形で、外付けメディアやクラウドサービスなども活用すると便利です。
<著者情報>
経費精算システム「J'sNAVI NEO」編集部
経費精算や出張管理業務の効率化を追求してきた20年の実績を活かし、経理や人事のバックオフィス業務をはじめとするビジネスに役立つ情報を更新しています。
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