「働き方改革」が推進される中、経費精算業務においても改善が行われています。そこで、経費精算業務においてはどのようなことができるのか、その具体的な方法を確認していきましょう。
働き方改革は、働く人、一人一人の立場や視点に立って、それぞれのニーズに配慮された働き方を推進し、実現するための改革です。具体的には、長時間労働規制、テレワークや時短勤務などの柔軟な働き方の推奨などを行います。
そうした中、各企業で働き方改革の一環として、経理精算業務の効率化が盛んに行われています。そもそも、経理精算業務には、どのような課題があるのでしょうか。
経理精算業務は一般的に「ルーティンワークが多いこと」や「煩雑な作業が多いこと」、「決算期などの繁忙期と閑散期の差が激しいこと」などが業務の特徴といわれています。このことから、次の課題が見えてきます。
・日々のルーティンワークで一つ計算が合わなくなると作業が終わらず残業につながる。
・煩雑な作業であるためミスが発生しやすく、問題が広がってしまう。結果的に、残業につながる。
・決算期などの繁忙期には、どうしても時間がかかる。
このことからも、いかにミスを減らし、業務効率化をしながら、イレギュラーな業務や繁忙期をスピーディーにこなすかが、経理精算業務の働き方改革で実現すべきことと考えられます。
では、具体的にどのような施策を実施するのが良いでしょうか。主に考えられることを一通りみていきましょう。
近年、ホワイトカラーの生産性向上を目的としたRPA(Robotic Process Automation)が注目を集める中、経理業務においても活用する企業が増えています。簡単に言えば、ロボットが、人が行っている作業を代行するということです。同時にAI技術を取り入れ、ただのロボットではない機械学習やディープラーニングなどの認知技術によるRPAも開発・導入が進められています。ロボットに経理業務の一部を任せることで、大幅に労働時間の削減につながる可能性があります。
経理業務のすべてがロボット化できるわけではありません。イレギュラーな業務、煩雑な業務も多くあり、そのような業務は社員による判断が重要となります。例えば、社員の経費申請や上司の承認といったプロセスは、どこかにボトルネックが起きれば、たちまち効率が失われてしまいます。このことから、こうした社員が直接かかわる業務については、そのプロセスを見直し、社員に呼び掛け、見直しながら無駄を排除して効率化をすることがポイントになります。
経費精算システムを導入する方法もあります。これも自動化の一種ですが、どこを自動化するかが問われます。全体の業務プロセスを見直してみて、どこを自動化すればどのような効率化が実現できるのかを考えることが重要です。また、導入を検討しているシステムのできること・できないこと、得意なこと・不得意なことを確認したうえで、検討を進めたほうが良いでしょう。
また、社員の出張経費申請フローに潜む手間にも配慮をすることで、大きな業務効率化につながる可能性もあります。例えば、社員が事前に出張経費を立て替えしたり、自分で航空券手配をしたりするといったことは、手間がかかる上に、出張旅費規程に従うなど、大きな作業になります。しかし、交通費は会社で一括精算したり、社員の立て替えをなくしたりすることのできる、航空券や新幹線の自動出張手配のシステムを導入することで、煩雑な経理業務はもちろん、社員の手間も削減につながります。こうしたシステムを選ぶことで、大幅な効率化が期待できると予想されます。
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働き方改革は、経理業務の領域においても盛んに推進されています。そのような中、経理業務の特徴を踏まえ、フローを見直し、現状把握した上で、RPAやシステムを有効活用することが業務効率化の先にある働き方改革の大きな成功につながると考えられます。
<著者情報>
経費精算システム「J'sNAVI NEO」編集部
経費精算や出張管理業務の効率化を追求してきた20年の実績を活かし、経理や人事のバックオフィス業務をはじめとするビジネスに役立つ情報を更新しています。
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