DXによる経理・会計・財務処理を
効率的に実施するには?

DXによる経理・会計・財務処理を
効率的に実施するには?

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により、テレワークの普及が急速に進む中、会社の経営者やマネジメント層は、経理や会計、財務の各種業務についてもこの状況下で実施するための方法を検討していることでしょう。デジタル化が求められる状況の中、DX(デジタルトランスフォーメーション)をどう実践するかを考えているかもしれません。
そこで今回は、経理や会計、財務のDX化をどのように行うことができるのかを探ります。

目次

DXとは

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、2004年、スウェーデンのウメオ大学の教授であるエリック・ストルターマン氏によって初めて提唱された概念で「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」というものです。

日本では2018年に経済産業省により「デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのガイドライン」が公表されたのを受け、急速に広がりました。

DXは単なる電子化、IT化にとどまらず、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義されています。

企業においては、競争力維持・強化のために、DX化は欠かせないものとなっているのです。

 

DXを経理・会計・財務業務で推進する際の課題

DXを企業のあらゆる部門の業務で推進していくことは必要不可欠といえます。最近では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を受け、新たな課題も生まれています。

そのような中、DXを経理・会計・財務業務で推進するに当たり、さまざまな課題があるといわれています。

一般社団法人日本CFO協会が2020年3〜4月に企業の CFO(最高財務責任者)をはじめ、経理・財務部門の幹部を対象に、「新型コロナウイルスによる経理財務業務への影響に関する調査」を実施したところ、75%の企業が、新型コロナが決算業務に影響あり、71%の企業が財務業務に影響ありと回答し、経理・財務部門のテレワーク実施における課題が浮き彫りになりました。

具体的には、次の課題が挙がっています。

決算業務

「海外拠点・子会社からのデータ収集の遅延」
「連結決算の遅延、監査対応の遅延」
「業績悪化・来期業績予測」
「有報記載のリスク情報の検討」
「リモート対応による認識の齟齬」
「リモート対応で全ての決算処理は不可能」
など

財務業務

「有価証券の評価減」
「資金計画・資金調達」
「在宅の限界(現物確認、銀行振込)」
など

主に、景気の減退による課題と、リモートワークなどの働き方による課題が浮き彫りになっています。

このことから、経理財務業務の業務面における現状のDX化の課題は、従来からのスピーディな経営数字の把握と開示などの経営課題のほか、リモートワークにおける対応が急務になっていることがわかります。

経理のDX化の課題

とくに、コロナ禍を受けてDX化の遅れが浮き彫りになったのが経理部門といわれています。
電子化、ペーパーレス化だけでなく、デジタル変革を起こすことがDX化の定義です。ところが経理業務では、未だに紙の契約書や請求書に押印しているケースが多く、Excel処理の定着化や業務の属人化などの課題もあります。

経理のDX化の手法

では、経理のDX化は具体的にどのように推進していくことができるのでしょうか。

例えば、次の方法があるいわれています。

1.証憑類の電子化

レシート、領収書、請求書、納品書、伝票といったあらゆる紙の証憑類を電子化し、紙をなくします。

2.会計ソフトの銀行口座とのデータ連携

会計ソフトと銀行口座をデータ連携させることで銀行にわざわざ出向く必要がなくなり、さらに自動化することで業務効率も上がります。

3.経営状況の確認機能付き会計ソフトを活用

会計ソフトのなかには、リアルタイムに予実管理などの経営資料が確認できる機能がついたものがあります。これにより、随時、経営状況の確認が可能になります。経理としては、経営資料作成の工数を削減することが可能です。

経理業務のDX化の例

すでに多くの企業が経理のDX化を実現しています。

例えば、請求書や領収書の発行など、経理で発生する業務をすべてデジタル化することを目標に進めたある企業では、経理部門の作業時間を大幅に削減することを果たしました。

またグループ企業が集まる、あるホールディングスでは、グループごとにバラバラだった会計ソフトの勘定科目を統一化するために、クラウド上でグループの経理を一元化できる会計システムを新規導入。会計機能を統合させたことにより、約20%の業務効率化を見込んでいるといいます。

まとめ

経理、財務、会計などの部門は、DX化が最も遅れているといわれています。コロナ禍によるリモートワーク化が後押しし、ますます取り組みが進んでいくでしょう。鍵となるのは会計ソフトの見直しや他システムとのデータ連携、及びクラウド化にあるといえます。

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