令和3年度税制改正大綱による
改正電帳法スキャナ保存要件のポイント解説②

<p>令和3年度<strong>税制改正大綱</strong>による<br />
<strong>改正電帳法スキャナ保存要件</strong>のポイント解説②</p>

令和3年度税制改正大綱による
改正電帳法スキャナ保存要件のポイント解説②

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前回に引き続き、今回も改正電帳法の「スキャナ保存」に関する内容についてポイントを解説していきたいと思います。前回は主に緩和されたところについて見ていきましたが、今回は新たに設けられた「ペナルティ」の部分についても見ていきたいと思います。
なお、改正内容については、令和2年12月時点で公表された情報をもとにしており、施行までに変更される可能性があることをご留意ください。

目次

「スキャナ不正等」に関する措置

スキャナ保存および電子取引の記録に関し隠蔽や仮装があった場合(以後、「スキャナ不正等」)には、その記録された事項に関し生じた申告漏れ等に課される重加算税の額については、「通常課される重加算税の額に当該申告漏れ等に係る本税の10%に相当する金額を加算した金額」とされました。
これまでは、重加算税に関する記載について、電帳法上は特に定められていませんでしたが、今回これが明記されたことによって、スキャナ不正等が発覚した場合には、明確なペナルティが課されることになります。

電子データに記録された事項・データに関して隠蔽または仮装された事実に基づいて申告し、当該データの改ざんが把握された際は、通常課される重加算税の額に10%が加重されます。そのため、不正や不備を防ぐ対策や措置がこれまで以上に重要になります。

当然、金額が大きい取引書類のほうが、ペナルティの金額が大きくなります。前回の緩和項目にあった「適正事務処理要件の廃止」により、「相互牽制」の仕組みや「定期検査」の実施は、電子帳簿保存法としては求められなくなりましたが、そのぶん企業としては、自社の内部統制をしっかりと構築し、上記不正を発見防止できる体制づくりが必要になります。
なお、上記措置については令和4年1月1日以後に法定申告期限等が到来する国税について、適用となります。

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保存要件に関する改正

保存要件を満たさない電磁的記録についても、以下の改正がされることになりました。

要件が満たせなかったとしても、電子保存が必須となった

今までは例えば受領から2ヶ月以上が経過してしまった書類などは、電子保存が認められないため、必然的に紙保存する必要がありましたが、さらなる電子保存については特に求められてはいませんでした。
しかしながらこれからは、紙保存に加え、電子保存も合わせて求められるようになりました。

保存要件を満たさない場合、国税関係書類等として扱われなくなった

これにより、要件を満たさない書類は国税関係書類として認められなくなりますので、最悪、損金として認められなかったり、仕入税額控除も認められない可能性が生じることになります。

国税関係帳簿は最も重要な書類となるため、以下画像は【国税庁 電子帳簿保存法関係パンフレット】を元に作成したものです。下記のすべての要件を満たすことが求められていますが、決算書などの国税関係書類は一部の要件のみとなっています。

要件概要 帳簿 書類
真実性の確保 記録事項の訂正。削除を行った場合の事実内容を確認できること
通常の業務処理期間を経過した後の入力履歴を確認できること
電子化した帳簿の記録事項とその帳簿に関連する他の調整の記録事項
との間において、相互にその関連性を確認できること
システム関係書類等(システム概要書、システム仕様書、操作説明書、
事務処理マニュアル等)を備え付けること
可視性の確保 保存場所に、電式計算機、プログラム、ディスプレイ、プリンタ及びこれらの操作マニュアルを備え付け、記録事項を画面・書面に整然とした形式及び明瞭な状態で速やかに出力できること
取引年月日、勘定科目、取引金額その他のその帳簿の種類に応じた主要な記録項目による検索できること 〇※
日付又は金額の範囲指定により検索できること 〇※
二つ以上の任意の記録項目を組み合わせた条件により検索できること

※取引年月日、その他の日付での検索ができること
出典:国税庁 電子帳簿保存法関係パンフレットPDF「始めませんか、帳簿書類の電子化」より加筆

改正前にスキャナ保存制度の承認を受けている場合

すでに同改正の施行前に、国税関係書類に係るスキャナ保存制度の承認を受けている書類等については、従前どおりの取り扱いとすることとなっています。つまり改正前の要件に従って、法定保存期間にわたって、保存する必要があります。

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令和3年度税制改正大綱による改正電帳法スキャナ保存要件のポイント解説①

まとめ

以上、全二回にわたって、令和3年税制改正大綱による電帳法の影響について、ポイントを解説いたしました。
実際に適用される令和4年以降まで、変更がある可能性はありますが、今までと比べて大幅な緩和となり、”自由自治”を認める内容になった一方、企業の内部統制の構築がより一層重要な要因になったと考えております。
今回の改正を受けて、導入企業が一定のガバナンスレベルを担保しながら、より実効性の高い「電子化」を実現できることを願っております。

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<著者情報>

経費精算システム「J'sNAVI NEO」編集部

経費精算や出張管理業務の効率化を追求してきた20年の実績を活かし、経理や人事のバックオフィス業務をはじめとするビジネスに役立つ情報を更新しています。

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